林内の日陰に多く見られる多年草で人の背丈以上にもなる。長さ10~15cmのうすい黄緑がかった白色の花を横向きに沢山つける。その頃もとの鱗茎はなくなって、根元に新しい鱗茎ができる。花が咲くころに下葉(歯)が枯れてくるので「姥百合」と名づけられた。地下に鱗茎があり、アイヌの人たちはこれからデンプンをとって保存食にした。実が熟すると果柄が上向きになり、茎は翌年の春まで立っている。エゾウバユリともいう。
7月(花)
~8月(実)
トゥレプ
雌株の鱗茎を6月下旬から7月初旬にかけて堀り、でん粉に加工したものを腹痛や下痢などの薬として用いました。オオウバユリの鱗茎はギョウジャニンニクとならんで「ハルイッケウ(食糧の背骨)」つまり「食の中心」といわれるくらい、アイヌの食生活にとってたいへん重要な植物で、その利用や保存方法には独特なものがあります。